深夜酒類提供飲食店営業の営業開始届出手続

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深夜における酒類提供飲食店を営む場合は、営業を開始しようとする10日前までに営業所の所在地を管轄する警察署長を経由して公安委員会に届出書を提出することが必要です。ただし、営業の常態として、通常主食と認められる食事を提供して営むものについては、届出の必要はありません。

※ 深夜とは、午前0時から日の出(午前6時)までをいいます。

◎当事務所では、川口市内と近隣埼玉県内で深夜酒類提供飲食店営業の営業開始届出手続きの代行(代理)を行っています。

注)書類作成と提出を代理しますが、埼玉県では、届出済証(ステッカー)受領の際、一度は必ず営業者ご本人様が管轄警察署まで受け取りに出向く必要があります。その届出済証(ステッカー)受け取りの際は、当事務所も同行致しますので、ご安心ください。

◎埼玉県の書類審査は細かく厳しい傾向にあります。また、届出後も警官によるお店の見回りがあります。

埼玉県は他の都道府県より審査が厳しく、風営法の許可の方ではない深夜酒類提供飲食店の届出の方であっても、同様に書類審査は厳しく、細かく審査されます。営業開始の段取りについては、十分検討の上、営業の準備をする必要があります。

◎営業所・設備要件、規制などについて

1.条例で営業を禁止している地域内で新たに営業を営むことはできません。

※ 条例…深夜における酒類提供飲食店営業の禁止地域は別表に掲げる第1種地域であり、都市計画法第八条第一項第一号の規定による、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域及び準住居地域として定められている地域、用途地域として定められていない地域で公安委員会規則で定める地域、都市計画区域の指定がされていない地域で公安委員会規則で定める地域。

2.客室の床面積は9.5㎡以上である必要があります。ただし、客室の数が1室のみである場合は床面積制限はありません。

3.客室の内部に見通しを妨げる設備がないこと。

→「客室」の内部に高さ1m以上の物がないこと。ただし、置く場所によっては、1m以上の物でも、認められるケースがあり、要注意です。

→カウンター席の高さにも注意を要すると言えます。カウンターの形状・カウンター席の客室内の位置等によっては高さ制限の対象となる可能性があり(U型、コ型など、客室内部で見通しを妨げる場合など)。

→カウンター席のイスなども、高さ調整ができる場合、それが最大で1m以上ですと認められません。高さ調整ができるイス(チェア)の場合、1m以上にならないように固定する措置が必要です。

→シャンデリアなど、天井から吊下げる物がある場合、床からその物の下端が170cm以上空いている事など。

4.善良な風俗を害するおそれのある写真、広告物、装飾等設備がないこと。

5.営業所の出入口に施錠設備を設けないこと。但し、営業所外に直接通ずる客室の出入口については除きます。

6.営業所内の照度が20ルクス以上であること。

調光器・スライダックス等照明の光量を調節できる機器がないこと。内装工事で作ったりしないよう、工事業者さんに確認した方が良いかと思います。

7.騒音又は振動の数値が、条例で定める数値に満たないように維持されるために必要な構造又は設備を有すること。カラオケを使用する場合は注意。出力が大きいスピーカーがある場合は要注意です。

8.ダンスの用に供するための構造又は設備を有しないこと(踊り場がないこと)

9.深夜遊興の禁止。深夜において客に遊興をさせないこと

→風営法で規制される「遊興」の定義を確認すべきです。

→カラオケは、ほぼ遊興とみなされる傾向があるので、営業の仕方に要注意。

→カラオケの採点機能は遊興であると解されていると以前聞いたことがあります。

10.深夜酒類提供飲食店では接待行為ができません。接待行為は禁止されており、接待行為がある場合は許可制となっております。風営法の「接待」行為を行うと接待飲食等営業の風俗営業であり、許可制です。接待の定義をよく認識しておく必要があります。

11.その他

・人的欠格要件なし。

・営業時間の制限は原則なし。

※内装工事着手前、備品・設備購入の前に条件を確認しておくのが安全と言えます。

◎必要書類について(埼玉県の場合)

1.依頼主様(営業者様)にご用意頂く書類

(1)個人経営・法人経営で共通のもの

①飲食店の営業許可証のコピー

②(カラオケを設置する場合)騒音についての指導を受けたことの書類のコピー

→深夜営業騒音指導結果報告書

③メニュー表

・税込か税抜きかを明記すること。

・20歳未満への酒類提供拒否の文言を入れること。

(2)個人経営の場合 ・・・ 住民票(本籍地を記載、マイナンバーは記載しない)

(3)法人経営の場合

 ①定款

 ②登記事項証明書(履歴事項全部証明書)

 ③役員全員の住民票(本籍地を記載、マイナンバーは記載しない)

(4)その他参考として

①営業所の賃貸借契約書、重要事項説明書など使用権原疎明資料

→提出書類ではありませんが、営業所の住所構造等の確認のため。

②不動産屋さんが作成した簡単な間取り図・図面(チラシ)があればコピー

→現場採寸の際にあると便利ですので、あれば欲しいです。

③(あれば)照明設備のワット数等が分かるもの(電球の空き箱など)

④(あれば)音響設備(テレビ、スピーカー等)のメーカー、型式、大きさ、

ワット数等が分かるもの(取り扱い説明書など。なければネットで調査)

2.当事務所で作成、ご用意させて頂く書類

①届出書、委任状

②営業の方法を記載した書類

③平面図、求積図、照明・音響設備等の配置図、イス等設備図

④フロア平面図・案内図・建物利用図

⑤都市計画の用途地域の証明書

 →手数料がかかりますが、当事務所でサービスで取得致します。

3.カラオケを設置する場合の書類について

 カラオケを設置する場合、川口市であれば、川口市の担当課(環境保全課:川口市朝日4-21-33)へ届出を行い、騒音規制の指導を受け、「深夜営業騒音指導結果報告書」を得ておく必要があります。当事務所でも手配可能ですが、書類は簡単なA4の1枚程度ですので、営業者様ご自身で手配(届出)された方が費用を抑えることができます。当事務所が手続代行の場合、別途18,000円で手配することは可能です。

 ※川口市環境保全課 電話:048-228-5389(直通), 

  川口市朝日4-21-33 朝日環境センター・リサイクルプラザ棟4階

◎ご依頼から届出、営業開始までの段取り・流れ

1.お問合せ → お店の現場で現場確認・打合せ・見積り提示

 ※イレギュラーな場合、設備・備品、客室の構造に疑義がある場合は、一旦全ての書類を暫定で揃えて、警察へ事前相談目的で書類提出することも手段としてはあり得ます。

2.内装工事がほぼ完了し、設備備品が揃う

3.当事務所が現場の採寸、設備確認を行う

4.当事務所が図面等の書類作成を行う

5.管轄警察署へ届出書を提出し、受理される。補正がある場合は補正し、再提出。

6.(埼玉県の場合)届出書の受理後、10日後ほどで届出済証(ステッカー)交付の連絡がありますので、受け取り後、営業開始となります。

7.届出後、必ず警官の方がお店に見回りに来ます。その際、従業者名簿の確認がありますので、従業者名簿と従業者の本籍地入り身分証明書のコピーをお店に備え置いておく必要があります。従業者名簿の書式については、当事務所がプレゼントしております。

注)納期について・・・お問合せ後、現地確認→現地採寸→図面等書類作成→書類提出までの時間・日数といった納期については、店舗の規模や、当事務所の業務受任状況によって変動致します。業務混雑時には、ご希望の納期(お店のオープン日)に合わせることが困難な場合がありますが、先ずはお問合せください。尚、食品衛生法の飲食店の許可があれば、午前0時までは営業できます。深夜(午前0時から日の出(午前6時)まで)の時間帯に営業する場合は、深夜酒類提供飲食店営業開始の届出が必要ということなので、午前0時までにお店を閉める場合は、飲食店の許可だけで営業できると言えます。

◎当事務所の報酬額の目安

営業所(店舗)の広さ、形状(複雑なレイアウトか、壁の形状が単純かなど)、テーブル・イスその他備品の数により、報酬額は異なります。そのため、現地確認・現地打合せの際に、正式な見積提示となりますが、目安として以下、ご案内致します。※見積無料、見積のための現地確認・現地打合せは無料です(川口市近隣ではない時は交通費の相談はさせて頂きます)。

① 営業所の構造が四角形で単純、面積が30㎡前後、カウンター席とテーブルイス程度の備品の場合で、カラオケを設置しない場合

 50,000円~(目安)。書類作成、提出代行・代理含みます。

② 営業所の面積が広い(目安として面積が100㎡程度を超える)、面積が広い分、備品(イス・テーブル等)が多い、カラオケを設置する、イレギュラーな設備がある(出力が大きな音響設備がある、個室を設ける予定がある)といったような場合

 80,000円~(目安)。書類作成、提出代行・代理含みます。上述のイレギュラーな設備を予定している場合は、内装工事前に警察へ事前確認(書類一式を持参して判断を仰ぐ方法)をすべき場合があります。この場合、報酬額の上乗せを相談させて頂くと思います。

※報酬額は書類作成(図面等作成)と提出代理・代行料金を全て含んでいます。図面作成だけを請負う他業者も見かけますが、現地確認で風営法令に適合しているかのご案内、違反する物がないかなどのご案内をさせて頂きたいですし、また、書類審査は細かく審査され、窓口に提出して2時間程度待つことは多々あります。図面の線の引き方、面積計算1つだけ間違っただけでも受け付けされず、イレギュラーな案件の場合は何度も警察へ出向き、多くの書類訂正をする必要があります。このような手間も含めての料金設定となっております。

※埼玉県の場合、届出書類が受付された後、10日後ほどで届出済証(ステッカー)が発行されます。この届出済証は営業者ご本人様が受け取りに行く必要がありますので、一度は管轄警察署に出向いて頂く必要がありますが、当事務所が同行致しますので、ご安心ください。なお、その際、警察から各規制についての指導(禁止行為事項の説明)がありますが、簡単な説明(深夜酒類提供飲食店は接待行為ができない等の説明)と署名程度ですので、あまり時間はかかりません。